さて、マスターズを観戦することにしたのはいいが、アメリカまでいって観戦だけで終わるのはゴルファーズマインドが許さない。
しかしプレーするにもゴルフ天国アメリカには候補が多すぎて迷ってしまう。
オーガスタからの移動は少し大変になるが、サンディエゴのトーリーパインズやラコスタ、ペブルビーチといった西海岸のコースも魅力的だ。
今回プレーしたいコースの条件を考えてみた。
まずはアメリカを代表するようなコース。プレーが可能なパブリックやリゾートのコース。そしてオーガスタから半日程度でアクセスが可能なコース。旅程や目的からこの条件が出揃った。
フライ&ドライブで西海岸への移動も考えたが、大好きなワインも絡めて次の訪米の楽しみにとっておくことにして、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブがあるジョージア州から、車での移動を想定するとフロリダ、ノースキャロライナ州、サウスキャロライナ州、アラバマ州あたりが候補になる。
エリアをアメリカ南東部に定めて、さっそくコースをピックアップしてみた。
第5のメジャーと言われるプレイヤーズ選手権が開かれるTPCソーグラス(TPC Sawgrass)、アーノルド・パーマー招待のベイヒル(Bay Hill Golf)、ザ・ヘリテイジのハーバータウン(Harbourtown Golf links)など憧れのコースに夢がふくらむ。
なかでも私の心を惹いたのは、ノースキャロライナ州にあるパインハーストNo.2(Pinehurst No.2)だ。
アメリカで初めてゴルフコースが作られたのは1880年代後半と言われているが、パインハーストNo.2の開場は1907年のコースで100年以上の歴史があり、1936年に全米プロ、1951年にはライダーカップ、1999年には全米オープンを開催している。
2010年には設計者の思想に基づく大幅なコースリノベーションを経て、記憶に新しいところでは2014年にUSGA主催の全米オープン、全米女子オープンが初めて同年同一コースで開催された。
全米オープンといえば、メジャーの中で最もセッティングの難易度が高く、世界の一流プレーヤー達も苦戦する最難関のゴルフトーナメント。まさにアメリカを、いや世界を代表する難コースと言えるパインハーストNo.2。
ジョージア州の州都アトランタから、オーガスタを経由して、パインハーストがあるノースキャロライナ州までの道のりは約560キロ。
「ゴルフの祭典」と「アメリカを代表する難コース」を楽しむゴルフトリップに決まった。初のアメリカドライブだ。