#11 Most beautiful golf course

2015年6月24日 |

マスターズの魅力はなんと言ってもオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブの美しさ。
私もテレビに映し出されるコースの美しさに感動し、憧れたゴルファーの一人だ。

今回初めてそのコースを自分の足で歩いて見て本当に感動した。
その美しさを言葉で語るのは難しいが、実際に見て3つの理由が思い浮かんだ。

まず1つは人工物の少なさだ。
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブには我々がプレーしているコースには当たり前あるものがないことに気がつく。

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こちらのティーインググラウンド。

そう。まず何番ホールという看板がない。
世界で最も有名なコース、このコースをプレーする程のゴルファーであれば、ホールNo.は必要ないか。
そしてヤーデージ看板もない。
もちろんコースの途中にヤーデージ杭も、カート道もない。

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余分なものはなにもない。シンプル。
そこにあるのは広大なグリーンカーペット(緑の絨毯)と、ハザードと、植物だけである。

2つ目は統一された色。
有名な話だが、オーガスタナショナルではディボット跡に入れる砂も緑に着色されている。

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トーナメント中はコース内にある人工物もマスターズグリーンに統一されている。

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ベースカラーとなる芝生と一体になってバンカーの白、
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ウォーターハザードが写す空の青(実は池も着色されているそうだが)、
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コースに咲く花々も引き立てている。

そして3つ目は完璧なコースメンテナンスだろう。
ガラスのグリーンとも形容される高速グリーンは、選手達から「オーガスタのグリーンには魔女が棲む」とも言われているが、その丸みを帯びた起伏の美しさには目を奪われる。

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オーガスタの代名詞であるこのグリーンだが、ベント芝という種類の芝で作られている。
日本でも馴染みがあるこのベント芝だが、一般的には暑さに弱い品種とされている。

オーガスタがあるジョージア州の緯度は日本では四国や九州と同じで、決して涼しい土地ではない。
実際にこの日も4月というのに気温は30度を超えた。
この暑地で、気候に左右されやすいはずの芝生が毎年完璧に仕上げられているのは何故か?

実はオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのグリーンの地下には温水と冷水が流れるパイプを埋めて温度を管理して、毎年のこの完璧なコンディションを作り上げているそうだ。

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最新の技術で仕上げられたのはグリーンだけではない。
綺麗に刈りそろえられたフェアウェイの芝生。お気付きの方も多いと思うが、実はオーガスタのフェアウェイは全て一定方向に刈られていてフェアウェイに縞模様が付いていない。

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これはフェアウェイにあるボールが芝目によって公平でなくなるのを防ぐ目的ということだが、グリーン側から見ると白っぽく見えて、フェアウェイから見て濃く見えるのは実はティーインググラウンド側から全て逆目で芝をカットされている。

これが縞模様のない絨毯のように美しいフェアウェイの正体だ。

もちろん限られた選手がいない時間帯に一定方向に芝を刈るのは容易ではない。
そこでテレビでもおなじみのこちらの光景。

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これらの芝刈り機はオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのものだけではなく、近隣のコースがこのトーナメントのためにボランティアでやってきて整備をしているそうだ。

こうした協力もあって、世界一美しいゴルフコースが作られている。

#12 Masters

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この記事を書いたのは

大矢 隆司

大矢 隆司

1980年7月15日生まれ
15歳で単身オーストラアへゴルフ留学Hills Golf Academyで3年間ゴルフを学ぶ。
その後大学在学中にティーチングライセンスを取得しゴルフコーチとして仕事を始める。MBA(経営学修士)のキャリアも持つ異色のゴルフコーチ。
2005年にGEN-TENの設立。現在はディレクターとしてレッスンプログラム開発と組織運営を担当。趣味はゴルフ旅行(スコットランドトリップアメリカトリップ

ゴルフコーチ(USGTF)
メンタルフィットネストレーナー(NESTA)
ゴルフコンディショニングスペシャリスト(NESTA)
ゴルフフィットネストレーナー(JGFO)

Director’s note」を通じて私達が提供するゴルフコースレッスンというサービスについて1人でも多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです。
ゴルフ&ウェルネスツーリズム「The Golf Retreat」も主宰。
大矢隆司 公式ブログ(takashioya.com)

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