セントアンドリュースの街について触れてみたいと思います。
セントアンドリュースは、ロンドンから北に約700kmほど、スコットランドの首都エディンバラのさらに北に位置しています。街は北海に面していて、徒歩でも20分程度で1周できてしまう小さな街です。
もちろん一番の観光資源はゴルフですが、他にもお城や大聖堂があり、この地につけられている「St. Andrews」という地名は、スコットランドの守護聖人St. Andrewからきており、実際にセントアドリュース大聖堂には彼が祀られているという宗教的にも貴重な街です。
街の中にはセントアンドリュース城とセントアンドリュース大聖堂があり、いずれも宗教戦争で破壊され今は建物の一部と地下室が残るのみです。
そしてこのセントアンドリュース大聖堂跡にあるセント・ルールの塔という高い塔に登ることができたので、150段くらいある階段を登り頂上に行ってみました。
頂上からの眺めは素晴らしい!の一言。セントアンドリュースの街が一望です。写真の右上の張り出した陸の部分がSt. Andrews Linksです。海岸のすぐに脇にあり、海と陸を(繋ぐ)リンクするあの独特の地形ができ上がったんですね。
そしてもう一つ。このセントアンドリュース大聖堂跡には訪れたかった場所があります。オールド・トム・モリスとその息子ヤング・トム・モリスのお墓です。近代ゴルフの父と言われているオールド・トム・モリスについてはゴルフの偉人としてご存知の方も多いと思いますが、その息子ヤング・トム・モリスについて以前に本で読んだエピソードがあり興味を持っていました。
ヤング・トム・モリスは全英OPENを4連勝するという偉業を成し遂げる程の名プレイヤーでしたが、ゴルフの試合中に奥様を病気で亡くします。そして愛する人を失ったショックで彼自身も体調を崩し、その3ヶ月後に24歳の若さでこの世を去りました。
そんな優しい彼は、人々から大変尊敬されていたそうで、このお墓も彼を慈しむ60のゴルフクラブから寄せられた基金で建てられたそうです(←間違っていたらゴメンナサイ)。
稀代の名プレイヤーながら優しさを持ち、人々から愛されたゴルファーが眠るお墓の前でしばらく静かな時間を過ごしました。