先日まで写真やビデオの撮影で北海道に滞在していました。
こうして時々、出張を利用して生まれ育った地へ訪れてリフレッシュすることができています。
さて前回の記事では良いスイングを目指すよりも内観する力をつけましょうということで記事を書きました。それに関連してゴルフに必要な感覚を磨いていくために私が考えていることをご紹介します。
よくツアーのプロ選手との会話では「感覚」「フィーリング」という言葉が出てきて、目には見えないそれらを重視していることを感じさせます。この「感覚」というのも人によって受け取り方が違うので、この記事では「状況や求められていることを感じ取る力」を「感覚」という言葉に定義したいと思います。例えば自分とボールとの距離の間隔やクラブの重さや長さを感じる能力、その他にもスイング中にクラブがどの位置にあってフェースがどの方向に向いているかを感じ取る力を指すことにします。
前回の記事でも述べましたが、ゴルフでは1日に同じ状況が2度あるということは少ないです。なので一定のスイングを身につけるよりもその状況に応じて、(アドレスを含め)スイングを変化させることが必要です。そのため練習場で同じ番手で何球も同じ場所を狙って、同じスイングで打ち続けるという練習はあまり実践的でないと言えるでしょう。また同じコースや似たコースでしかプレーしないのも上達を阻んでいる原因かもしれません。ホームコースではシングルでも他のコースへ行けば90以上を叩いてしまう上級者は結構いらっしゃいます。
それではどうしたらゴルフに必要な感覚を磨くことができるのか、これに関しては正解がないと思いますが有効な方法を挙げていきたいと思います。
・芝生の上からボールを打つ
地面にクラブが触れた時に伝わる振動、ターフを取る感触、これらは、良いショットを打った時も悪いショットを打った時もフィードバックが大きくなります。ターフの跡そのものも参考になりますね。こうした芝生から受け取ることができる情報は動きの修正する時にも必要になります。そのほかにも上や自分の周りが施設に囲まれていないことも動きにポジティブな影響を与えます。ゲンテンレッスン
・練習を工夫する
例えば14本使えるクラブを2本〜3本に絞ってプレーするというのも良いです。一つクラブでいくつものショットを打ち分けが必要になります。これはクラブの特性を知ることにもなりますし、攻め方の想像力も養うことができます。先日私もクラブ1本でプレーすることをやりましたがとても良い練習になりました。友人とただラウンドするのではなくゲーム性を取り入れて競い合ったりすることもより効果があります。
・スイング動画を見返す
感覚を磨くために私が欠かさずジュニア時代からやってきたことの中で何かあげるとすれば自分のスイング動画を見るということです。これはスポーツ科学においても非常に有効なトレーニングとして取り上げられてきました。スイングを見返すことで自分の感覚と実際の映像が一致しているかどうかを確認できます。私は何回も確認して、落ち着いた時に頭の中で映像と意識をすり合わせることを行なっています。いまはスマートフォンですぐに確認できるのでぜひ身近にあるテクノロジーも活用してもらいたいと思います。
・各地のゴルフコースを訪れる
普段プレーしない場所でプレーすること自体が感覚を磨くことに直結していくと思われます。プレー以外にもその土地の風や空気をに触れ、美味しい食事を取り、文化を知る。周辺にあるものを感知する機能を働かせることで眠っている勘を呼び起こすことができるでしょう。GEN-TENではゴルフキャンプを積極的に開催していますが、リゾート地でゴルファーとしての成長に役立つ筈です。
ディスカバリーキャンプ
強化合宿
・競技会に参加する
競技会やコンペなどプライベートのラウンドよりも緊張のある環境に身を置くことも大事です。胸のドキドキや手の震え、普段は起きないこうした自分の変化を知りそれを落ち着かせたり、リラックスする方法も身につけましょう。ハンディキャップを持っているとハンディキャップごとにクラス分けのある「日本アンダーハンディキャップゴルフ選手権」や幅広いゴルファーが参加している「全日本(女子)アマチュアゴルファーズ選手権」といった誰でも参加できるオープンな試合に参加することをおすすめします。
もし競技に対するハードルを感じる方はGEN-TENが定期的に開催しているメンバーズカップやメンバーズミーティングへ参加してみてはいかがでしょうか。正式なハンディキャップを取得していなくても参加可能です。競技の雰囲気を味わったり、アテストといったスコアの確認作業など競技に参加した時に必要なことを学ぶこともできます。
この他にもゴルフ以外のスポーツに取り組むなど感覚を磨く方法は無限にあると思います。同じことを同じようにコツコツ練習することは技術の維持につながっても上達には繋がらないと思っています。日々ゴルフスイングは変化しますし、プロゴルファーのように毎日練習できるならまだしもアマチュアゴルファーが常に同じスイングを再現するのは極めて難しいことなのです。もし伸び悩んでいる方は、ゴルフスイングを磨く練習よりも体のセンサーを働かせる練習(センスを磨く練習)にシフトすることをおすすめします。
Twitterでもセンスを磨く方法についても発信していこうと思います。→寺嶋慶介