春にディスカバリーキャンプを行ったときのことです。参加された方の一人がティグランドから超ナイスショットを打ちました。フェアウェイのど真ん中にあるその白いボールを・・・飛んできたカラスがくわえて持って行ってしまいました。
実際に目の前で見たのは初めてでした。やるなぁカラス君、あんなもの持って行ってどうするの?と思いネットで調べてみましたが、大半は追いかける人間をからかっているのだそうです。はた迷惑な話ですね!
さて、ゴルフのルール上これはどう処理するのが正しいのでしょうか?
規則18-1「局外者によって止まっている球が動かされた場合」に当てはまります。カラスやサル、別のホールでプレイしている人たちも局外者です。ペナルティなしで、止まっていたと思われる場所にボールをリプレースしてプレイを続行します。
ただしこの項には、「局外者が球を動かしたことが分かっているか、ほぼ確実でなければならない」という但し書きがあります。つまり、カラスが実際にボールをくわえて飛んで行ったところを見ていれば問題ないのですが、すごくナイスショットだったからこの辺りにあるはずだけれど、見つからないからたぶんカラスが持って行ったのだろう、と推測して無罰の処置を適用するのは難しいです。
逆に、ボールが止まっているのはみんなが見ていたのに、ちょっと目を離したスキに忽然とボールが消えていて、そこにカラスがうろうろしていた、という場合は「ほぼ確実」とみなされるでしょう。
悔しいですが5分以内で探しても見つからない場合は、27条1項の「紛失球」の扱いになってしまいます。1打罰を加え、最初に打った場所に戻り、そこから別のボールを打ち直します。
「ルールブックは辞書のよう。全部中身を覚える必要はなくて、調べ方が分かっていればいい。でもたくさん知っていれば調べる手間がかからない」とPGAで習いました。私もゴルフバッグの中に入れてあります。R&Aの日本語版(2015)とUSGA英語版(2017)のルールブックは、スマホの無料アプリでダウンロードできます。とっても便利です☆