今回は多くの方が望む飛距離アップについて書いてみたいと思います。
近年は計測機器の発達もあって、科学的にスイングや弾道について理解が出来るようになってきました。
もちろん私たちも弾道計測器を用いた研修をやったり、海外のニュースソースなどもチェックしながらレッスンに役立てています。
飛距離は①ボールスピード(初速)②打ち出し角度③スピン量の組み合わせによって決定されます。
これは少し極端な言い方ですが、速いボールスピード、高い打ち出し角度、低いスピン量でボールを打つことができれば誰でも最大の飛距離を得ることは可能です。
参考までに、男子プロの中でも飛ばし屋と呼ばれる選手のデータはボールスピードが170mph(時速273キロ/秒速75メートル)、打ち出し角度は15度前後、スピン量が1600回転としてキャリーで300ヤードほど飛ぶのに対して、一般的なアマチュアゴルファーはボールスピード125mph(時速201キロ/秒速56m)、打ち出し角度12度前後、スピン量は3500回転でキャリーが207ヤード程度です(アマチュアはデータのバラツキが大きいので平均飛距離になりやすい数字で説明します)。
では必要な要素が分かったところで、私たちもプロのように飛ばすにはどうしたらいいのでしょうか?
個人的には、この中で最も重要かつ難しいのはボールスピードの獲得だと思います。何故ならボールスピードは主にクラブスピードとスマッシュファクター(日本ではミート率と言われます)によって決定されます。
クラブを速く振って且つボールをヘッドの芯に当てるというのが困難なことは過去の経験から容易に想像できると思います。
もちろん他の選択肢として長尺シャフトと軽量ヘッドの組み合わせでヘッドスピードを上げる方法もありますが、クラブが長くなればミート率は下がりますし、ヘッド重量が軽すぎるとボールに伝わるエネルギーが落ちてスマッシュファクターが下がるという副作用がある事も分かっているので、実際の飛距離UPへの効果は限定的な場合がほとんどです。
あとはトレーニングで筋力や柔軟性を高める方法もありますが、ゴルフに費やせる時間が限られているアマチュアゴルファーには難しいと思います(現在プロはこの方法を積極的に取り入れています)。
そこで私がオススメなのは②打ち出し角度と③スピン量で飛距離を獲得する方法です。
これは女子やシニアの選手も積極的に取り入れていますが、インパクトの入射角をアッパー軌道にして高い打ち出し角度と低いスピン量を同時に実現する方法です。
打ち出し角度とスピン量は非常に相関関係が強く、主にインパクト時のロフト(Dynamic loft)と入射角(Attack angle)によって決定されます。ロフトはクラブのセッテイングで解決することもできますし、入射角もスイングを変えなくてもティーの高さやボールの位置などで調整が可能で、弾道のイメージとしては高いドロップボールを打つような感じになります。
もちろんスイングでこれを実現する事も有効で、この方法は特に1W(ドライバー)と3W(スプーン)の距離があまり変わらないという方や、ティーショットの弾道が極端に低かったり高かったりする方にはオススメです。
如何でしたか?
このように飛距離に影響する要素を分解して見ていく事で、意外と簡単な工夫で飛距離を伸ばすことが出来るかもしれません。
ただ闇雲にクラブを一生懸命振ったり、道具にお金をかけるのではなく、ご自身の弾道をよーく分析してみては如何でしょうか?
GEN-TENでは研修やトレーニングを受けたコーチがアドバイスしてくれますので、興味のある方は相談してみてくださいね(^^)