先日初めてエージシュート達成に立ち会う機会に恵まれました。
エージシュート (age shoot) は「ゴルフ人生の集大成」とも言われる大記録。正式に認定されるには6000ヤード以上(女性は5,200ヤード以上)のコースで、ノータッチ、完全ホールアウトで、自分の年齢以下のスコアを出すという、ゴルファーが憧れる体験の中でも難易度が高い記録です。
まずエージシュートが達成できそうなスコアとなるとプロゴルファーでもない限り70歳台が現実的です。
つまり70歳を超えてもゴルフが楽しめる健康な体と、70台のスコアでプレーできるような飛距離や技術をもってしてはじめて成し遂げられるのです。歳を重ねても尚の心技体が揃っている事が条件ですから、その権利をもってティーアップするだけでも立派なことです。
この日ご一緒していただいたエージシューター「田中菊雄さん」は82歳で、この日は81でプレー。
しかも田中さん、今回が183回目のエージシュートというから驚きです。
初めてエージシュートをしたのが71歳で70ストロークのプレーだったそうで、以来記録を積み重ねています。(ドライバーは平均で200Y以上飛びます。凄い)
そんな田中さんにエージシュートを何度も達成するために心技体で一番大切なものは何ですか?と聞いたら「心」です。という答えが返ってきました。
『もちろんゴルフができる健康な体も大切ですし、ボールを飛ばす技術も大切ですが、何よりも大切なことは自分のゴルフに集中できるように日頃から心を整えておくことです。仕事も、人付き合いも、日頃の生活もきちんとしておかないと肝心の1打に集中できません。これを何年も続けるというのは大変なことですよ。」と教えていただきました。深い。ゴルファーの大先輩から頂いた本当に深い言葉です。(体力維持のためにできるだけ歩いてプレーすることを心がけています)
実際に田中さんのプレーを見させていただきましたが、年齢を感じさせない飛距離や体力以上に、1打への気迫、ゴルフの向上心に、そして素晴らしいマナーや同伴者への心遣いに、記録以上のものを見せていただいた気がします。まさに言葉通りの「心」乱れない、隙のないプレーぶりでした。
そして「こんな年寄りだけど、まだまだ上手くなってるんだよ。」と言った、純粋なゴルファーの顔が素敵でした。
(毎ラウンド朝コースに着くと注意するポイントをメモしてポケットに入れるそうです)
コーチという仕事をしていると、年齢を重ねるごとに距離や技術が衰えて目標や楽しさを見出せなくなってしまったという方もサポートさせていただく事があります。
しかしエージシュートは私たちのような若いゴルファーには権利すら与えられない大記録なので、60歳、70歳のゴルファーの方にももっと上達の喜びや、夢を持つ素晴らしさ、そしてエージシュートの達成をお手伝いできるような機会に恵まれるといいなと思える貴重な体験でした。
もちろん私も一人のゴルファーとして、いつかエージシュートが達成できるように、体と技、そして心を磨いていきたいと誓いました。
みなさんもゴルファーの夢「エージシュート」を目指してみませんか?(^^)