前回の記事ではスロープレーを防ぐために、影響する要素を分解して数値化してみました。
今回は、それらを本来のペースに達成するための具体的な行動について書いてみたいと思います。
まず2.)の移動時間について、歩いてプレーした場合と、電磁誘導カートを使ってプレーした場合のプレースピードの差について考えてみました。
例えば、上の計算の根拠になっているウォーキングと同じくらいの歩行速度(6km/h)で歩いた場合、200Y地点までの移動時間は約108秒になります。
歩行距離/歩行時間
100Y/54秒
120Y/64.8秒
140Y/75.6秒
160Y/86.4秒
180Y/97.2秒
200Y/108秒
対して、一般的な電磁誘導カート(平均時速は8km/h)を使った場合は200Y地点までは81秒で着きますが、カート道からボールまでの歩行距離(日本の平均的なフェアウェイ幅40Y前後+ラフ20Y)を踏まえると、カート道からフェアウェイセンターまで30Yを歩行するのに16.2秒で乗降時間を除いても97.2秒かかります。
カートの移動距離/移動時間+カートからボールまでの移動時間16.2秒
100Y/40.5秒+16.2秒=56.7秒
120Y/48.6秒+16.2秒=64.8秒
140Y/56.7.秒+16.2秒=72.9秒
160Y/64.8秒+16.2秒=81秒
180Y/72.9秒+16.2秒=89.1秒
200Y/81秒+16.2秒=97.2秒
この事から、120Y以内の移動は歩行の方が早いことが分かりますが、これはカートがその地点まで一度も停止しなかった場合です。
なので、これに停止秒数(移動中に一人のプレイヤーがカートを降りてクラブを取るのに要する時間を10秒と仮定)を加えると、200Y以下のカート移動は一回以上停止すると歩行よりも時間がかかる事になります。
※カートでも歩行でも同伴者がプレーしている最中はマナーとして動くのを止めたとすると、この時間は含みません。
例えばティー地点、セカンド地点、グリーン地点以外の場所で、1ホール3回以上カートを停止させるとプレー時間は18ホールで10分以上遅れる計算になります。
こうして見ると、電磁誘導カートに乗車してプレーが早くなるケースというのは、ティーショットが200Y以上飛ぶプレイヤーのみで構成されたサム、あるいは2サムで停車回数が少ない場合に限定される事が分かります。
次に、1.)プレーの時間についてですが、
①残り距離やハザードの位置、風向きなどを読む時間(Reading)
②狙いを定めてクラブを選んだり、スイングの目的を決める(Thinking)
③素振りや、プレショットルーティン
④ショットからフィニッシュをとってボールを追っている時間
の内、①Readingと②Thinkingは同伴者のプレー中にもできます。
ティーショットやセカンドショットを自分が最初に打つ時を除いて、これらは他のプレイヤーがプレーしている最中に済ませておくことでプレーのスピードを早めることができます。
以上のことから、一般的なアマチュアプレイヤーがスロープレーを防ぐ具体的な行動は
・カートはホール間のインターバルのみ乗車して、プレー中はなるべく乗らない
・カートの停止回数をできるだけ少なくする
・ReadingとThinkingは同伴者のプレー中に済ませておく
という3つの原則を守る事で実現できます。
実際に先日3つの行動を守って、4サムでプレーをしましたが、ハーフを2時間以内でプレーすることができました(^^)
歩く事は健康にも良いですし、プレースピードも速くなって一石二鳥という事ですね(^^)
ぜひ実践してみてくださいね!