前回の記事では体の柔軟性を高めることによって、スイングのパフォーマンスが上がったり、疲労や怪我の予防になることを教えていただきました。
今回は実際にどんなストレッチを行えばいいのかを齊藤さんに聞いてみたいと思います(^^)
まずストレッチには様々な分類があるそうですが、代表的なものでどんなものがありますか?
ストレッチは幾つも分類があるのですが、ゴルファーが知っていた方がいいものは2つだと思います。
一つは動的ストレッチ(ダイナミック・ストレッチ)というもので、これから動かす部位に刺激を与えながら血流を促し温度と柔軟性を上げながら関節や筋肉をほぐす運動です。反動をつけて行うため、実際の運動に近い筋肉の伸張短縮が可能です。直後のパフォーマンスの向上や怪我の予防に効果的で、主にウォーミングアップに使われます。
二つ目は静的ストレッチ(スタティック・ストレッチ)で、反動や弾みをつけずに筋肉や腱を伸ばすことで関節の可動域をギリギリまで広げて数十秒間静止するストレッチです。おそらく多くの方がストレッチというとこの静的ストレッチをイメージするのではないでしょうか。こちらは伸ばすだけで短縮を行わないので運動パフォーマンスを上げる効果はなくクールダウンや柔軟性の維持や向上に使われるストレッチです。スタティック・ストレッチのメリットは、筋力や柔軟性がない方でも安心して行えて、例えば仕事の合間に椅子の上でやったり、家の中やベッドの上でもできるので、続けやすいことです。心身のリラックス効果も期待できると言われています。
なるほど。目的によってストレッチをやるタイミングや動作も違うんですね。恥ずかしながら私もストレッチというと静的ストレッチをイメージして運動前にやっていました(^^;確かに準備運動なら筋肉を伸ばすだけじゃなくて短縮も伴うダイナミックストレッチの方が良さそうですね。
ではダイナミック・ストレッチは練習やプレーの前に行えばいいのが分かるんですが、スタティック・ストレッチは、どのタイミングで、どのくらいの頻度で行えばいいですか?あと効果が出るのにどれくらい継続するといいですか?
スタティック・ストレッチは同じ姿勢が続いたなーと思ったらその場でやってもらうのが一番効果的で、出来れば毎日やるのがオススメです。ストレッチも運動や勉強と同じで習慣化させるのが難しいので、日常的な習慣とセットで行うといいですね。例えば歯磨きと同時にやる、朝起きたらやる、寝る前に布団の上でやるといった感じです。
効果は人によりますが毎日継続して1ヶ月程度で出てくると言われています。
ありがとうございます!最後にこの記事を見ているゴルファーに向けて、特にゴルフに効果的なストレッチを幾つか紹介していただきたいのですが。
もちろんです!沢山あって紹介しきれないので、今回は特に「股関節」と「肩」の代表的なストレッチをご紹介します。
まずプレーや練習の前に行うと効果的な動的ストレッチです。
股関節周りのダイナミック・ストレッチ(1)
[youtube=https://youtu.be/3_2hNVs8N-A&w=600]
股関節周りのダイナミック・ストレッチ(2)
[youtube=https://youtu.be/UotwEBDhG54&w=600]
肩甲骨周りのダイナミック・ストレッチ(1)
[youtube=https://youtu.be/8ergehjCENQ&w=600]
次に日常的に行って欲しい静的ストレッチです。
股関節周りのスタティック・ストレッチ(1)
股関節周りのスタティック・ストレッチ(2)
肩甲骨周りのスタティック・ストレッチ(1)
肩甲骨周りのスタティック・ストレッチ(2)
如何でしたか?
私たちも日常的にやっているストレッチですが、その効果や正しい方法は意外と知らないことも多いので、今回はストレッチの専門家にお話を聞かせていただきました。
参考にしながら、ストレッチを練習に取り入れて、さらにゴルフを楽しんでくださいね!
取材協力:ポジティブストレッチ