こんにちは牧野です。秋もすっかり深まって紅葉がキレイな季節になりましたね。
さて今回は私がカナディアンツアー選手時代に学んだ経験を皆さんにお伝えしていきたいと思います。
カナディアンツアーから帰国して早4年になりますが、ふとした拍子に思い出が蘇ることがあります。予選を全然通らなくてつらかったこと、いろんな国の仲間ができたこと、移動中や宿泊中の欧米ならではのハプニングなどすべてがいい思い出です。
そんな経験の中からGEN-TENメンバーの皆さんに役立つ情報として、今回は試合中に必ず使用していたヤーデージブックの紹介や、練習ラウンドでのメモの取り方を扱っていきたいと思います。
少しマニアックな情報ですが、特に競技ゴルフに挑戦されている方には良い気付きになるかもしれませんのでお付き合いください。
プロゴルフツアーでは欠かせないヤーデージブック。ヤーデージブックとは画像にもありますように各トーナメントコースのヤード表示やグリーンの形などが、事細かに記されている本です。価格は15〜20カナダドル(日本では約2,000円)です。
この本に練習ラウンド時にいろんなメモをとって本戦に備えていきますが、ヤーデージブックのメモの取り方、特にグリーン上でメモするべき事をご紹介していきたいと思います。
僕が参戦していた当時はKENT FUKUSHIMA(以後Fuk)という選手がオフィシャルヤーデージブックを作成して販売していました。今から見ると日本のヤーデージブックと違い手作り感満載ですね(笑)
ハザードや目印となる対象物までの距離などが精密に書かれていますが、一番神経を使うのがやはりグリーン上です。そこで今回はグリーンのメモの取り方を中心にお話ししていきたいと思います。
ツアーに参戦した当初はメモの使い方もうまく使えずに苦労していました。ある試合でFukにグリーンの読み方について話すと練習グリーンに呼ばれました。するとFukは慣れた手つきでその練習グリーンの形を書き始めボールを転がし始めました。ボールは傾斜通りの曲線を描いていきます。するとFukはグリーンに曲線通りにメモしていきました。
今まで傾斜の方向しかメモしていなかったのでこの新しいやり方に手応えをつかみました。この要領でバツを作るように二方向から球を転がしていき、グリーンの四隅を調べることによってグリーン上の大まかな傾斜が読めるということです。
当たり前の話ですがボールは低い位置に曲がっていきます。大きく曲がればそれだけ傾斜が大きいということになりますね。もちろんパッティングの時だけではなく、アプローチやグリーンを狙うショットにも利用します。傾斜の大きいところを調べることにより一番ボールが落ちてはいけない位置を把握できることにもなりますね。こうして自分なりのメモを作っていきます。
あと僕が必ず行っていたことは、2段グリーンの時にグリーンエッジから段までの距離を測っていました。日本のヤーデージブックなどにはあらかじめ記入されてますが、これもとっても重要になります。距離を知っておくことによってグリーンを2分割することができますので、クラブ選択などの参考にしています。
練習ラウンド中ラインの真後ろからボールを転がして転がりを見ることによってどのように転がるのか、どのぐらいのグリーンのスピードなのかをイメージしやすくなります。
まとめとして覚えておきたいのは、練習ラウンドなどをする機会があれば、各ホールでグリーンの傾斜を知る事、それはグリーンの4隅でボールを2方向から転がせば分かります。そして2段グリーンではフロントエッジから段までの距離を知っておく事。この2つはチェックしておきたいですね。
あと普段できる練習としては、練習グリーンなどで、ボールの真後ろから手でボールを転がしてみてください。ボールに構えた時のラインの見え方とボールの真後ろから転がした時のラインの見え方は違います。ぜひ試してみてください。