ゴルフにはよく「理論派」と「感覚派」がいると言われていますが、皆さんはどっちのタイプでしょうか?
そして上達にはどちらのタイプのコーチがいいんでしょうか?
実は先日専門誌のコラムを読んでいたら、理論派コーチについての定義が載っていて面白かったので、それを参考に私なりの視点で書いてみたいと思います。
一般的なイメージとして言葉や文字、数式でゴルフを覚える人を理論派と言います。もっと具体的に言えば、「主張」に対して「客観的なデータ」や「理由付け」が形式化(文字や言葉、数値化)できるレベルで知識として備わっていてる人、あるいは備わっている解答じゃないと納得できない人は理論派と言えます。「なぜそうなるのか?」「なぜそれが正しいと言えるのか?」「どうすればいいのか?」が答えらるあなたは理論派でしょう。
逆に視覚、聴覚、触覚などで覚える人を感覚派を言いますが、同じ動作を五感を使って「スーッと上げて、パッと振って、ピタッと止まる」、「ガツっとヘッドを入れる感じ」、「フェースでボールをピッみたいな…」などこれだけ聞いてるとなんか不思議な人みたいですがw、こうやって”感覚”を記憶してその「感覚を再現する」というゴルファーは感覚派と言えます。
ゴルフを指導する側の意見として、コーチというと理論派が多いイメージですが、理屈っぽいのと理論派は違います(笑)。理論というのは”信頼出来る客観性”で裏付けられている事が重要です。スイングにおいて”信頼出来る客観性”とは「統計」や、生理学、物理学、身体動作学、心理学などの「学術分野」です。理論派の代表としてアメリカ人コーチのデイブ•ペルツ氏がいますが、彼のように元NASAの研究員という人や、GEN-TENでもお世話になっている工学博士でティーチングプロでもある吉川氏のように修士や博士のレベルで学ばないまでも、体の動きや、ゴルフクラブの性能に関して数値化できるまで落とし込めて、客観的な裏付けで語れるコーチは理論派と言えるでしょう。
また一方で私達は常に時間の経過と共に過ごしており、人間の体も頭も日々変化(老化)しています。脈拍、体温、心拍数、柔軟性、筋力、稼働域などはいつも一定ではありません。そういった時間的な変化にも対応できるのが感覚派の良い点でしょうか。理論というのは一つの枠組にとらわれがちで、視点が固定化されてしまう事があります。〜しなければいけない、〜でなければいけない、というように体が固くなっても、筋力が落ちても、環境が変わっても一つの考え方に固執してしまう事があるのに対して、感覚派はじゃ「ピっ」と「ピュっ」に変えてみよう。みたいな感じで自分の”今”の感覚に柔軟にフィットさせながら継続させる事が可能です。また感覚派コーチの特徴としては思考や心理といった内面からアプローチするという点です。これは良いコミュニケーションの上に成り立つので、人気の感覚派コーチというのは情緒が豊かな人間性にも優れた人が多いような気がします。
ちなみにGEN-TENのレッスンでは信頼出来る客観性として「Short Game Bible by Dave Pelz」や「The Plane Truth for Golfers by Jim Hardy」など実験をもとに書かれている専門書を研修の教材として使っていたり、感覚派に必要な情緒を育むマインドセットの研修などもやっていますが、基本的にはもともとのパーソナリティーが活かされる仕事なので参考程度と思って下さい(笑)
理論派コーチが合うという人、感覚派コーチが合うという人、どちらにも当てはまらない人や、ハイブリッド(両方の融合)が良いという人も多いと思います。
そんな目も持ちながら自分にピッタリのコーチを選んでくださいね(^^)