私達コーチはレッスンの中でよく「100ヤード以内のショートゲームが7割りを占める、だからアプローチやパッティングの上達こそが、スコアアップに最も効果的です」という話をします。もちろん、その言葉に疑う余地はありませんが、アマチュアゴルファーの多くはその重要性を理解しつつも、何故かアプローチの練習に身が入らず、気がつけばドライバーを沢山打っているという方も多いのではないでしょうか?
そこで少し論点を変えて、アマチュアゴルファーの皆さんが心置きなく1Wの練習に打ち込めるように今回はドライバーショットの重要性を書いてみたいと思います。
一般的にアベレージゴルファーがプレーする平均的なコースの長さは約6,200ヤード前後と言われています。ティーから打ったドライバーショットが約220ヤードに達すると仮定した場合、ドライバーを使える14ホールの合計飛距離が3,080ヤード、すなわち全長の約半分は1Wが責任を負うという事になります。こうした視点でみるとドライバーショットが大変重要であることが分かります。
仮に5%飛距離が伸びて231ヤードになると、3234Yと全長の半分を超える事になります。このようなロジックで考えると飛距離UPがスコアアップの秘訣!?と感じるのも無理はありませんよね。
おそらくアマチュアゴルファーの皆さんが、こうしたメリットを感じていたり、過去の成功体験があって、ついついドライバーショットの練習量を増やす原因になっているんだと思います。
しかし飛距離が伸びるにつれて方向性が犠牲になるというデメリットもあります。
理論上は打ち出し方向が同じなら、飛距離が長い方が左右へのブレは大きくなります。しかし現代のクラブはスクエアヒッティングで最も飛距離が出るように設計されていますから、すなわちアドレス時にアライメント(ターゲットに対して平行に構える)を間違えないでグッドスイングが出来れば飛距離と方向性を両立する事も可能とも言えます。
この事から言える事は、ティー(ドライバー)ショットがプレーする全長の中で大きな役割を果たしている事はまぎれも無い事実であり、それはスコアにも大きく影響します。
一方で冒頭に書いたスコア100前後のアベレージゴルファーのパーオン率は15%-20%というデータで計算すると、18ホール中アプローチが必要な回数は15回+PAR5の3打目が4回、加えてパットが36と仮定すると100前後でプレーするゴルファーのスコアの半分以上はショートゲームという事になり、確かにスコアアップにショートゲームが重要というのは事実です。
すでに勘の良い方はお気づきだと思いますが、「クラブ毎の距離」という変数でみればドライバーが最も重要であるし、「クラブ毎の打数」という変数でみればアプローチやパッティングが重要になります。
要するにスコアアップの秘訣はそれぞれのショットの役割を理解しバランス良く練習するという事なんですね!
ドライバーは打ち過ぎても、逆に打たな過ぎてもスコアアップには繋がりませんので注意してくださいね。